買取実績
年代物の伊万里・有田焼を、茨城県石岡市にお住いの方からお譲り頂きました。
作られたのは江戸時代中期。正確には「古伊万里焼」と呼ばれる、大変貴重なお品になります。
ご両親が亡くなり、遺品整理もあわせてと、ご実家を大体的に整理していたそうです。その際、代々残る蔵も解体しようと、中に置いてある貯蔵品を片付けていたところ、この焼物が出てきた、とのことでした。
長いこと蔵で保存されていたからでしょう。コンディションは良好です。
骨董品の水注や水差しに多く見られる、注ぎ口や蓋の部分の欠けはありません。全体を通しても同じ。ヒビもなし。とても江戸時代のお品とは思えません。
伊万里焼は硬くて丈夫なことから、17世紀初頭に出始めた頃は、特に富裕層から好まれました。その後しばらくして評判は海外にも伝わり、ヨーロッパにも数多く輸出されています。そんな伊万里焼だからこそ、数百年の時代を経てなお、作られた当時のままの姿で残っているのだと、店のスタッフ一同、改めて感心した次第です。
デザインは、白磁に淡い藍色で絵付けされた典型的な青花です。中でも上部の蛸唐草文様(たこからくさもんよう)は目を引きます。
唐草模様には様々な種類があります。風呂敷デザインの代名詞でもある、草の蔓を描いただけのシンプルなもの。蓮や牡丹といった花を表現した模様など。
このお品の唐草模様は蛸の吸盤を模したデザインで、伊万里焼ではよく見られます。ただ他の古伊万里に比べると、手書き風の感じがとてもよく出ているお品になります。表面に描かれた三重塔と山水のタッチも、素朴さをさらに増すアクセントになっています。素朴でシンプルなデザインの骨董品がお好きな方におすすめです。
江戸時代に作られた古伊万里焼のお品で、これほど保存状態がよいのは稀です。高値で譲って頂きました。水漏れもありませんから、お酒の席での銚子や徳利として。あるいはお茶の席での急須や水注としてもお使い頂けます。また蔵の中には、このお品の他にも古伊万里・有田焼を中心に、青花唐草模様の陶磁器がたくさん。シンプルで素朴なデザインを好まれた、ご両親のご趣味が伝わってくるコレクションにしばし目を奪われました。当店では茶道具や伊万里焼も積極的に買取させて頂いております。処分をお考えの方はこちらの査定フォームこちらの査定フォームかお電話でお気軽にご連絡下さい。