買取実績
群馬県前橋市にお住まいの、女性のお客様からお譲り頂きました、玉川堂(ぎょくせんどう)の茶器セットになります。
お客様はお若い頃から、日本茶が大好きだったのこと。またアンティークなお品物も好みということで、このお品をはじめとする、お茶に関する茶碗などのアイテムを買い揃えていったそうです。
ただ最近は、お茶よりもコーヒーを楽しまれる機会が増えたとのこと。そのためこのお品も含め出番が減り、茶器の多くがキッチン収納の奥にしまわれているそうです。
「せっかく集めたいい品ばかりなので、誰かに使って頂きたい。また最近、息子夫婦に孫が誕生したので、その子のおもちゃでも買ってあげる足しになれば」と、ご連絡いただきました。
おっしゃる通りでした。他にも茶碗などをお譲り頂いたのですが、どれもこれも質が高く、貴重なお品ばかり。
玉川堂は、金属細工で有名な新潟県燕市に居を構える老舗ブランドです。創業は1816年ですから、200年以上にわたり、金属製品を製作していることになります。海外での評価も高く、ルイ・ヴィトンとの親交が深いことでも有名です。ルイ・ヴィトングループのシャンパンメーカーとコラボレーションしたワインクーラーを手がけたこともあります。
玉川堂が評価される理由は、「鎚起銅器(ついきどうき)」という他に類を見ない技を200年以上貫き、かたくなに銅器の製作にこだわっているからに他なりません。
鎚起銅器とは、1枚の銅板を専用の道具で職人がひたすら叩きながら作り上げるという技法です。金槌、木槌、金属の棒などを使い分け、職人は1枚の銅板からシンプルな器だけでなく、薬缶といった複雑な形状をした品までを、まさに腕一本で作り上げています。鎚起銅器の技は国の重要無形文化財に指定されており、玉川堂からは人間国宝が輩出しています。
今回お譲り頂いた茶器セットにも、その職人の技の証である金属を叩いた跡が、存分に見ることができます。
急須、建水、茶筒、皿、茶匙が揃った茶器セットで、保存に便利な共箱付きです。玉川堂は鎚起銅器の技法だけでなく、銅に着色を施す技術においても他に類を見ない匠の技を持ちます。このお品の色合い「紫金色(しきんしょく)」はその代表格。お譲り頂いたお客様は実際に使っていたとのことで、色合いは円熟味を増しています。次お持ち頂く方にも、ぜひとも実際の茶の席で使って頂き、さらなる色の深みを増して頂ければと思います。今回のようにかつてはお気に入りだったけれど、今はしまい込んでいる…そんなものはありませんか。お心当たりの方はこちらの査定フォームこちらの査定フォームかお電話でぜひご連絡下さい。