買取実績
埼玉県さいたま市にお住いの、40代女性からお譲り頂いた氷コップです。
「私は骨董品のことはよくわかりません。ただ母が生前、とても大事にしていたガラス器だったもので、もしかしたら高価なものではないか、一度見てほしい」と、ご連絡頂きました。
まさしくその通りの逸品でした。
ところどころに見られる小さな気泡、ガラス表面のざらつき、機械生産では表現できない手作り感が随所にあふれる”つくり”は、まさしく大正時代に作られた和ガラスの特徴そのものです。ちなみに和ガラスは「和硝子」と表記する場合もあります。
そんな和ガラスの中でも高い人気を誇るのが「氷コップ」と「ウランガラス」です。特に氷コップは、和ガラスの華と称されているほど。今回お譲り頂いたお品は、そのような和ガラスの人気条件が揃っているということで、高価な金額でお譲り頂きました。
氷コップとはその名の通り、かき氷を食べるための器です。西洋ガラスにはない、日本独自のガラス器になります。
口があたる箇所は、淡い赤色をしています。その縁から脚に向かうにつれ、乳白色、透明、ウランガラスと、模様は施されていませんが、色合いだけで存分に持ち手を楽しませてくれるデザインが印象的なお品です。
色合いの違いは、ガラスを作る材質の違いで出ます。例えば、ソーダ石灰ガラス、ウランガラス、オパールガラスなどです。
このお品の脚の部分は、まさしくウランを原料としたウランガラスで出来ています。といっても、微量のウランをガラス原料に混ぜているだけですので、放射線などの心配はまったくありません。鑑賞用としてだけでなく、実際にかき氷を食べる食器としても、お使い頂けます。
明治以降の機械生産ではなく、和ガラスが出始めた頃に作られた手づくり感が全面に出ているお品です。脚元の台座部分にやや擦れが見られますが、これも希少価値の高い和ガラスだからこそ。ぜひとも次お使い頂く方には太陽光のあたる場所に置き、光がガラスを通過させたり、反射する際の色合いの変化を楽しんでもらえれば、と思います。もう1つ、ウランガラスはブラックライトを当てると光ります。こちらも同じく楽しんでください。氷コップの整理をご検討されている方は、ぜひこちらの査定フォームこちらの査定フォームかお電話でご連絡下さい。