買取実績
栃木県栃木市のお客様より和文具の矢立を買取させて頂きました。
今回は明治頃に建てられた蔵の解体とのことで、明治から大正にかけて使われていた骨董品を査定をさせて頂きました。
その中のお品の一つがこちらの矢立。5本まとめて3000円でお譲りいただきました。
こちらの矢立は、曾おじい様が使っていたそうで明治から大正時代のお品になります。
ちなみに、矢立(やたて)とは、今でいう筆ペンです。
今回ご連絡いただたお客様は、急遽蔵を解体することになり、急ぎで買取をしてもらえる業者を探していたそうです。
何件かの買取業者に電話をしたけど、すぐに行けないと断られ困っていたところ、当社だけがすぐに買取査定に来てくれるとの返事があり、ここに買取してもらおうと決められたそうです。
ご連絡、ありがとうございます。
こちら、一見喫煙パイプのような形をしていますね。
筆と墨壺を組み合わせた携帯用筆記用具で、矢立には真鍮製・銅製・陶製などがあります。
墨壺がついているため、出かけた時などにその場で筆が使えるという携帯用の筆記用具です。
江戸時代、墨壺を大きくしこれに筆筒を直結して柄杓(ひしゃく)型とし、腰帯に差して携帯するのが一般的でした。
とても便利な筆記用具ですね。
今回は5本まとめて買取させて頂きました。その中にとてもユニークなデザインのものを発見。
愛らしい亀の形をしています。こちらのお宅には昔、池があり亀もいたそうです。
矢立は頑丈で握り具合もちょうど良く、携行していても怪しまれないため、筆筒に針や刃を仕込んだ物は護身用の隠し武器としても重宝されたそうです。
こちらが墨壷。頻繁に使われていたのか、墨の跡がありますね。曾おじい様が常に持ち歩いて仕事に使っていたのかもしれないですとお客様からお伺いしました。
矢立にはたくさんの種類がありますが、今回のお品のような金属製のものが一般的です。
銀象嵌や彫金のような細工が施された物の場合は高値で取引されています。
また、もっと時代の古い物、象牙や鼈甲など変わった素材の物は大変珍しく人気があり、1本で3万円くらいになることも。
蔵の中をお掃除される際はぜひ、チェックしてみてきださいね。
最後に、こちらは龍文堂造の彫り。
龍文堂(りゅうぶんどう)は江戸末期から昭和33年頃まで続いた鉄瓶屋。
高級鉄瓶が有名ですが、今回のお品のような矢立も作っていました。
今回買取させて頂いたお品5本のうち2本が龍文堂のものでした。
今回は当社のスタッフ4人を連れて、出張買取にお伺いしました。お客様のご自宅にはまだ雪が残っていましたが、買取当日はお天気に恵まれ、温かくスムーズに作業ができました。こちらのお品はほんの一部で実は、戦前の着物・煙草入れ、在銘が入った煙管などの骨董品、古い家具等も沢山買取させて頂きました。全て乗せ終わると、トラック1台分になっていました。数々のお品をお売り頂きありがとうございました。当社では骨董品はもちろん、大型の和箪笥などもお引き取り可能です。後日、今回買取にお伺いしたお客様からお手紙を頂きました。急な蔵の解体でどこも買取に来てもらえないから、全部捨ててしまおうと一度は思ってしまったらしいのですが、かけつけてくれて本当に助かったというお言葉のお手紙でした。こういうお手紙を頂くと本当に涙が出てしまうぐらい嬉しいです。ありがとうございます。今回のようにお急ぎの場合でも、当社ではできるだけ対応させて頂きます。蔵や古い家屋の解体のご予定がございましたら、ぜひこちらの査定フォームこちらの査定フォームよりお問い合わせくださいませ。ご連絡をお待ちしています。