京都府京都市にお住まいのお客様から、茶道具の一つである、茶托（ちゃたく）をお譲り頂きました。

素材は、中国から伝わった茶托に多く見られる錫製。
小さな点で模様を表現する点刻の技法で、唐草模様が描かれています。
錫製の茶托は、現在多く使われる木製の茶托とは少し使い方が違っていたようです。
高級な茶葉、特別なお客様をもてなす際に使われた、とされています。

お客様の家系は、地元で200年以上続くいわゆる地元の名士。
今回、昔から自宅敷地内に建つ土蔵を解体し、別の場所の移動することになったそうです。
そこで一家総出で、蔵の中を整理。その際、2階の奥にひっそりと置かれていた木箱の中から、
このお品が出てきたとのことでした。
詳しく聞くと、数十年前に亡くなられた親族の中に、お茶を嗜む方がおられたとのこと。
その方の遺品なのか、あるいは先祖代々受け継がれてきたお品なのかーー。
詳しいことは分かりませんでしたが、今でもお客様宅には週末や年末になると大勢の客人が
訪れ、賑やかな宴会が開かれているそうです。

客人の中には、かなり著名な方も多いそうで、おいしいお料理とお酒、そして笑顔で、
おもてなしされているんだとか。
「おそらくご先祖様も、大切な客人をもてなす際や特別なハレの日などに、
この茶托を使われていたんでしょうね」とお客様。

実は、この商品の出張・買取に伺った私たちスタッフにも、お茶やお茶菓子を
丁寧にふるまってくださいました。

買取査定員からのコメント

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