買取実績
こちらは、東京都荒川区にお住まいの方より、出張買取のご依頼があり、お譲り頂いたお品です。
ご自宅に昔からある蔵を整理していたら、古いお金が出てきたので買い取ってほしいとの事でした。
こちらは日本の昔のお金、一分銀と一朱銀です。
一分銀とは、江戸時代の銀貨で、天保8年に鋳造が開始され発行されました。
それまでは丁銀や豆板銀などのように、重さで貨幣の価値を決める秤量貨幣を使用していましたが、一分銀は表面に額面が刻印され、計数貨幣として作られました。
一分銀は主に、天保一分銀、安政一分銀、貨幣司一分銀(川常一分銀・明治一分銀)の3種類あります。
その他には、庄内一分銀という今でいうと記念硬貨のようなものもあります。
見分け方としては、文字の交差やハネ、側面の刻印などで判別をするんです。
「是」の第8画と第9画が交差していることからこちらは天保一分銀になります。
一分銀の特徴として、表裏とも額縁様の形式になっていて額縁部分にはそれぞれ20個の桜が配置されています。
はなびらは五弁で正桜の中に1つだけ逆になっている桜が多いのですが、稀に表裏とも正桜のみというのもあります。
また、天保、安政、貨幣司一分銀ではそれぞれ逆桜の位置に違いがあります。
一分銀には定 銀座 常是(じょうぜ)の文字が刻まれています。
銀座とは地名の銀座ではなく昔の銀地金のお金を作るところです。
常是(じょうぜ)は豊臣秀吉が銀貨の統一に向けて堺、京都の銀吹屋20人を集め大坂に常是座(じょうぜざ)を設けたことに始まります。
こちらは一分銀と一緒にお譲り頂いた一朱銀です。
江戸時代後期に流通した計数貨幣で、補助貨幣として用いられ改鋳で出目目的として鋳造されました。
主に文政南鐐一朱銀、嘉永一朱銀、貨幣司一首金などがあります。
今回、お譲り頂いたのは嘉永一朱銀で、嘉永6年から慶応元年まで鋳造され、鋳造枚数はかなり多いものです。
当時、お台場で砲台が作られ、その日当が一朱に相当する250文だったことからお台場銀とも呼ばれているんですよ。
一分銀も一朱銀も上の文章のように、桜の打ち方や文字のハネの違いでお値打ちが変わります。
逆打(逆桜など)や「定」の刻印が打ち忘れられてしまった定落は、大変珍しくコレクターの間でも人気が高いお品です。
お手元に一分銀はございませんか。もしかしたら思いがけないお宝がおうちに眠っているかもしれませんよ。
今回は、大掃除でご自宅にずっとある古い蔵を整理していたら思いがけず色んなものが出てきたとお客様からご連絡があり、出張買取にお伺いしました。古い銭函などを買取させて頂いたのですが、その中にこちらの一分銀や一朱銀などが入っていたようです。ご連絡頂きありがとうございました。当社では骨董品はもちろん、古銭の買取も致します。お心当たりの方はぜひこちらの査定フォームこちらの査定フォームよりお問い合わせくださいませ。ご連絡をお待ちしております。