買取実績
和ガラス(和硝子)の華とも称される「氷コップ」。専門に集めているコレクターもいるほどの人気を誇る骨董品です。その中でも特に人気の高い品は、和ガラスが作られ始めた江戸時代後期から明治時代手前までの作品。機械を使った近代的な生産に変わる前の、職人が一つひとつ手づくりで作っている品です。
今回お譲り頂いたお品は、まさにそのような逸品。作られたのは大正時代になります。
お譲り頂いたのは、神奈川県横浜市にお住いのお客様。アンティークのガラス器、中でも氷コップを集めるのがご趣味であったというお母様が亡くなり、それまで集めていたコレクションを整理したいと、ご連絡頂きました。
そのためお宅に伺うと、数多くの氷コップがありました。そしてその多くが、このお品も含め、大正時代に作られた希少価値の高いものばかりでした。
こちらのお品はなつめ形ですが、ラッパ型、縁反り碗型など。模様も、吹雪、水玉、乳白ぼかし、糸巻きなど。氷コップだけでも10点以上のお品をお譲り頂きました。
「窓際の陽がよくあたる場所に氷コップを置き、器に反射する光の変化を楽しむのが母の癒しの時間でした」と、お客様。
まさにその通り。氷コップは置く場所や光の変化により表情が変わるのも、楽しみの1つです。
そんなエピソードも含め、お母様の骨董品に対する愛情がとても伝わってきました。そのため、お品の状態もとても良好。
加えて、初期の和ガラスらしい細かな気泡、ガラス表面のざらつき、均整のとれていないフォルムなど。大正時代に作られた和ガラス製品を好む方にとっては、たまらないお品だと思います。
氷コップはその名の通り、かき氷を食べるために考案された、日本独自のガラス器です。そしてこのデザイン。いちご味のかき氷が食べたくなりませんか(笑)。 淡いけれどインパクトのある、口にあたる縁の部分の色合いが、イチゴの赤色をイメージしないわけにはいきませんよね。
これは勝手な思い込みですが、作り手もイチゴ味のかき氷を食べるシーンをイメージしたのではないでしょうか。そして食べ終わったあとに器を覗くと、描かれた玉垂れ模様が、まるで万華鏡が描き出す幾何学模様に見えます。飾ってよし、食べてよし、食べ終わったあとに器を覗いてよし。色々なシーンで楽しんでもらえる逸品です。今回の様に遺品をまとめて整理したい方は、ぜひこちらの査定フォームこちらの査定フォームかお電話でご相談下さい。