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買取実績

買取実績: 【東京都】天保から続く呉服屋さんから古伊万里色絵盃洗を買取いたしました。

商品名

【東京都】天保から続く呉服屋さんから古伊万里色絵盃洗を買取いたしました。

買取種別
出張買取
買取金額
10000円

カテゴリー

天保から続く呉服屋さんからの買取を紹介します。
天保時代と言うと1830年〜1844年、徳川幕府の時代に遡ります。
店舗の一部改装に伴い、不用品を処分したいとのことでご連絡を頂きました。
何点か買取させて頂いたうちの、「古伊万里 色絵盃洗一対」をご紹介します。

伊万里焼は初めての国産磁器で、骨董品から日常使いのうつわまで幅広く愛されてきました。
また、伊万里焼は中国磁器をルーツに持っています。
中国磁器を所有していることがステータスとされた江戸時代、伊万里焼も同様に、国内外の人々に珍重されました。

古伊万里買取(20160114)2.jpg

こちらのお品は150年以上昔の、幕末頃に作られた伊万里焼になります。
椀型に脚のついた「盃洗」と呼ばれるお品で、お酒の席で盃を洗うために用いられていたもののようです。
絵柄は極細の面相筆を用いて、一つ一つ丁寧に描かれており、それぞれ表情が異なります。
伊万里焼の特徴である鮮やかな赤、青、緑、の他に、金彩も施されおり、その技法を「金襴手」と呼びます。
金糸を織り込んだ織柄のように見えることからこの様に呼ばれています。

古伊万里買取(20160114)3.JPG

画像を見て頂くとお分かり頂けるかと思いますが、表面の赤い釉薬が盛り上がっていますよね。
これは上絵付けと呼ばれる技法が用いられているためなんです。

古伊万里買取(20160114)連結.jpg

伊万里焼にも青色の釉薬で絵柄が描かれた「染付」と呼ばれる下絵付けのものと、今回のお品と同様、様々な色で絵柄が描かれた「色絵」と呼ばれる上絵付けの品があります。

こちらのお品は色絵の中でも「染錦」と呼ばれ、青色は下絵付けで、赤、緑、金は上絵付けで施された、手の込んだお品になります。
染錦は完成までに3回もの焼成を必要とする、手間と技術を要する技法です。
青と透明の釉薬を施して1回、赤、緑の釉薬を施して1回、そして最後に金彩を施して焼成し、完成になります。
また、この金彩には本物の金が使用されています。金箔の産地で有名な九谷焼でも、金彩の施されたうつわがありますよね。
この九谷焼も上絵付けの技法で作られているんですよ。
染錦は、やや青みがかった真っ白な素地に青と、透明の釉薬がかけられているため、絵柄には下から光を当てているような、何とも言えない透明感があります。

古伊万里買取(20160114)柄 連結.jpg

絵柄は鳥、龍、花に加え青海波、内側の中央にはのし(宝づくし)の縁起物です。
古くから伊万里焼に描かれ、親しまれてきたモチーフです。

取依頼をされる際にお品物の状態がを気にされる客様が多くいらっしゃいます。
こちらのお品も若干のダメージ、個体別の特徴があったためご紹介しておきますね。

古伊万里買取(20160114)5.jpg

↑わずかにひび割れがありますが、これは焼成の際に土の中の水分量の違いによっておこるものです。
使用を通じての傷ではありません。
こういった製造時のキズが少ない物ほど上手物とされています。

古伊万里買取(20160114)6.JPG

また、上絵付けでは赤、緑、金彩の釉薬は表面に焼き付けただけの状態になるため、剥がれが生じ易くなります。
今回のお客様宅では、観賞用としてだけでなく、晴れの日に使用されていたそうで、絵付け部分に剥がれが生じていました。
お品物に多少傷があり、買取を迷われているお客様もいらっしゃるかと思いますが、出張査定に出向かせてさせて頂きますので、どうぞお気軽にご相談下さい。

買取査定員からのコメント

スタッフからのコメント

今回は東京都の天保から続く呉服屋さんという事もあり、古い反物や帯留めなどもお譲り頂きました。ありがとうございました。店舗の一部改装に伴い、不要になったものの中から価値のありそうなものを売却したいとのことでご連絡を頂きました。中にはダメージがあり、買取はできないかもしれないと考えられたお品もあったようですが、そういった物も含めて買取をさせて頂きました。処分に迷うものがあれば、是非こちらの査定フォームこちらの査定フォームよりお問い合わせくださいませ。


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