買取実績
今回の買取実績は東京都町田市にお住まいの70代の男性からお譲り頂いた古鏡です。
骨董品にお詳しい方なら、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、古鏡はとにかく数の多いお品である、と言われているそうです。
そのため、今回の古鏡のみでの買取価格自体は、3000円となりました。
高額買取、、とは言えないかもしれませんが、決して、買取対象にならないお品というわけではありません。
とはいえ、今回の買取では、古鏡のほかにも、江戸時代〜大正時代にかけての矢立や根付など、全部で50点をお譲り頂き、
結果16万円の買取になりました。
古鏡に関しても、まとまった数(今回は6点)でお譲り頂けると、買取金額をご希望に近づけることができます。
ではここで、買取金額にも関わってくる、古鏡の時代背景を簡単にご紹介します。
古鏡は江戸時代の武家のお姫様の嫁入り道具であったと言われているそうです。
一部の上流階級(裕福な商人なども持たせていたそう)の間でのみ行われていた慣習のようです。
時は過ぎ、大正時代にいわゆる模倣品、今でいうレプリカとして、古鏡が大量に中産階級や庶民の手に渡ることになります。
江戸時代、武家のお姫様が持っていたものとして、中産階級の中で古鏡を持つことが流行となり、広まったそうです。
現代にも、女優さんや、芸能人、有名人の化粧品や食べ物、ライフスタイルを真似る、といったようなことはよくありますよね。
一部の上流階級でなくとも、楽しむための物を購入できる「豊かな時代」の始まりを感じさせるエピソードですよね。
話が逸れてしまいましたが、今回のお品は、この大正時代に作られたものになります。
江戸時代にお姫様が所有していた古鏡になると、大正時代の物と比べると10倍程度の値段になる、とも言われているそうです。
それほど、全体数が違う、ということのようです。
古鏡で高額買取になるものには、共箱がついていることが多いようです。漆に蒔絵が施された共箱がついているものもあるんですよ。
また、今回のお品は銅、真鍮製です。
江戸時代の物になると、ブロンズ製が多いと言われています。素材の違いも、時代を見分けるポイントになりますね。
絵柄は「宝尽くし」と呼ばれる縁起物が描かれています。
打ち出の小槌などはとてもポピュラーな縁起物ですよね。元々、嫁入り道具であったことを考えると、納得の絵柄ですよね。
また、他にも、”鶴”、”亀”、に富士山、誰もが知っている縁起物が配されています。
また、絵柄の中に、「藤原光永作」「天下一和田藤原好兼」等の名前が見られますよね。
これは、このお品を作った実際の作者の名ではなく、江戸時代、代々鏡の生産を生業としていた製作家の銘であると考えられます。
ここも、江戸時代のものを模倣しているようです。
最後に、お品の状態についてです。
こちらのお品は大きな破損等なく、良好な状態でお譲り頂けました。
「鏡」という名前から、鏡面を磨きたくなる方もいらっしゃるかもしれませんが、元の状態が一番価値のあるお品です。
磨いたりせず、そのままの状態でお譲り下さい。
今回のお品とは形の異なる「古鏡」が、中国でも作られていました。
青銅鏡と言えば教科書でお馴染みの物ですよね。
中国で作られた鏡の中でも、唐代に作られたものには宝石や象嵌等を施した豪華な物があり、博物館などに収蔵されているものもあるそうですよ。
古鏡は、素材や状態、時代によって、買取価格が大きく異なるお品であることが伺えますね。
ここが骨董品の面白いところでもありますよね。
買取先のご依頼主がどのような方だろうか…と考えては緊張することもあります。
当店としても、お客様にどのようなお品か、どのようなご希望があるのかをお伺いしながら査定を進めたいと考えています。
出張査定にお伺いした際には、ぜひお品物についてのお話をお聞かせください。
ご依頼主の男性は骨董品のコレクターであったそうですが、ご家族に整理を迫られ、悩んだ末に手放す決意をされたそうです。ですが、ご依頼主様、またそのご家族にも、今回の買取金額にご納得頂けたようで、こちらとしても胸をなでおろしました。今回の買取では、何といってもお品の点数が多かったことが、査定のポイントになりました。お宅の整理や、お困りのお品等ありましたら、一度、こちらの査定フォームこちらの査定フォームよりお問い合わせくださいませ。