買取実績
今回の出張買取の実績は勲章です。付属の箱などが欠品しており、勳一等の副章なのか勳二等の本章なのか不明ですが、瑞宝章の勲章になります。神奈川県横浜市にお住いのコレクターのお客様より重複して所持しているので買い取って欲しいとのご依頼を受けました。
瑞宝章は明治21年に制定されたものですが、当時は男性のみの章でした。しかし、時代の移り変わりとともに大正8年に改正され、女性も受賞の対象に変化します。また、近年まで等級は勳一等〜勳八等の八等級ありましたが、平成15年に再び改正が行われ、六等級になり、等級の名称も数字から、瑞宝大綬章など、「瑞宝○○章」に変更されています。
デザインに関しては諸説あるようですが、政府公式サイトによると「古代の宝鏡」がモチーフとされていますので、伊勢神宮の御神体であり、皇室御物である八咫鏡の事であろうと考えるのが一般的かと思います。その宝鏡を取り囲むように赤の連珠が大小16個交互に配置され、外周は鏡に反射した光をイメージした白線があしらわれています。
赤や紫は中性色と言われる色で、決して華やかな配色の勲章ではありませんが、瑞宝章は長年、地道に国や社会の為に勤めた功労者に贈られるものですので、この様に落ち着いた色合いの方が良いのかもしれませんね。
八方に伸びる光線部分は白七宝で九谷焼の一種です。カップやお皿などの食器類としてよく販売されています。本来はオフホワイトの様に真っ白で、表面は艶があり滑らかで清潔感のある品の良い焼き物ですが、今回のお品物は箱などの保存ケースが無かった為か、変色してるのが見受けられます。
もし友箱や化粧箱と言った本体とのセットの箱をなくしてしまっても裸のままにはしておかず、出来る限り空気に触れないよう、新聞紙で包んで保護したり、できれば本体が入るようなサイズの箱を見繕って、新聞紙などで包んだうえで箱に入れて保存すると変色などのダメージを減らせます。美品であればあるほど高価買取になりますので、将来的に売却をお考えのお品物がありましたら箱入れでの保存をお勧め致します。
裏には篆書体で「勲功旌章(くんこうせいしょう)」と刻まれています。
勲功は国や主君などに尽くした功績の事です。旌は「旗」で明らかにする・褒めるなどの意味があるそうですから、旌章は褒め称えた証しと言う意味になりますね。
ちなみに平成27年度秋の受賞者は大綬章と重光章合わせて37名で、年齢は70代の方が主となっています。受賞者リストは内閣府のサイト内でも閲覧可能ですので、どのような方々が受賞しているのか気になる方はチェックしてみて下さい。
勲章の他にも軍服や古銭、ウルトラマンの怪獣のソフビ人形などバラエティーに富んだお品物を買取させて頂きました。ありがとうございました。勲章は本章のみでも買取させて頂いておりますが、一式揃っていれば更に高価で買取させて頂きますので、遺品整理などで勲章を見つけ、賜りもの故ぞんざいに扱えず処分にも困っているとおっしゃるお客様が居ましたら、お気軽にこちらの査定フォームこちらの査定フォームよりお問い合わせくださいませ。お待ちしております。