買取実績
今回の買取実績紹介は、東京都練馬区にて2万円で買取させて頂いた翡翠のループタイです。
お電話頂いた時点で、お客様の亡くなったお父様が住んでいたお家を一週間後には立ち退かなければならないという切羽詰まった状態でしたので、ご依頼くださった翌日に急いでお伺いさせて頂きました。
お伺いの際、ギリギリまでどうして立ち退き準備が思うように進まなかったか、失礼ながらお聞きしたところ、立ち退き準備しようにも、何から手をつけて良いのか判らないほど物が多い上、生前、お父様が大事にしていたお品物なので無暗に廃棄処分するのも躊躇われたので、できるだけ多くの品を一気にまとめて買取してくれる業者を探していたのだそうです。
買取業者は数あれど、専門分野ごとに分かれていることが多く、「まとめて」と言うお客様のニーズに合うお店が都内では見つからなかったとおっしゃってました。
お伺いして先ずは、お客様が囲碁のルール自体が分からないので持っていても使用しないとおっしゃる碁石と碁盤を見せて頂きました。
この2点はすぐに査定が済み、買取交渉成立したのですが、他にも色々あるので見て欲しいと、お父様の元私室に通して下さいました。
入って直ぐに目についたのが真鍮の仏像や木彫などの多様なコレクション類でした。
どうやら生前のお父様は収集癖がある方だったようですね。
特定の物を集めるタイプの収集家ではなく、多種多様に自分の気入ったものだけを手元に置くタイプの収集家です。
後者だと集めた本人の美意識以外に法則性がないので、他者から理解されにくく、集めているものも価値のないものと勘違いされやすいですから、廃棄処分されてしまうケースが多いんですよ。非常に勿体ないことですね。
ですので、コレクション類の整理整頓をご希望の場合、所有者の方が存命な時は、直接ご本人に整理するようにお願いするのが一番良いですが、故人・遺品の場合はきちんとした買取業者に依頼をするのが妥当です。
さて、今回の本題の翡翠(ヒスイ)のループタイに関してなのですが、実は、これは鉱物学では翡翠とは言いません。
ネフライト(軟玉/なんぎょく)と呼ばれる見た目が翡翠によく似た別の鉱物です。
鉱物学上、宝石としての翡翠はジェイダイト(ヒスイ輝石・硬玉/こうぎょく)のことを言います。
軟玉は宝石取引分類としては半貴石になり、硬玉は貴石に分類され、硬玉の方が価値が高いです。
ただし、硬軟の2つに分けるようになったのは、ミャンマーで硬玉が採れるようになった18世紀頃からで歴史的に浅いのと、表面的には見分けがつかないなどの理由から、今でも一般的にはどちらも翡翠と呼んでいるのです。
それにならい、今回は当店でも、こちらのお品物を翡翠と呼ばせて頂いています。
豆知識として、中国は古来より翡翠を美術品などに多く使用してきましたが、中国には硬玉の産出国はなく、新疆ウイグル自治区で採れるものは軟玉なのですよ。
中国のお土産として翡翠の置き物を頂いた経験のある方は多いかと思いますが、お土産として安価で手に入れられる物の多くは、恐らくネフライト(軟玉)かと思われます。
悪質な場合、水晶に色づけした偽物もあるので鑑別書のつかないものには注意が必要です。
逆に日本の国産翡翠だと言われた場合は硬玉(ジェイダイト)です。日本は世界でも数少ない硬玉産出国で、産出量が少ないため、国産翡翠は非常に高価で取引されています。主な産出地は新潟県や富山県です。
上記の解説にて、翡翠部分が安価なネフライト(軟玉)と言うのは以上の解説でお分かり頂けたと思います。
それでも2万円の査定をさせて頂いたのは、鉱物を固定している裏の金具が18Kでできているからでした。
また、ループタイと共に赤珊瑚(サンゴ)の指輪も買取させて頂いたのですが、どちらにも鑑別書がなく、多少、買取価格が下がってしまいました。
宝石類を買うと鑑別書が添えられていると思いますが、どうか捨てずに宝石と共に大切に保管して下さい。売却をする際、鑑別書がついていると、無いより高価が付くんですよ。
翡翠は特に偽物が多い宝石ですので、鑑別書をお持ちの場合は是非、鑑別書も合わせてご提示下さいませ。
今回は商品数が多かったので査定、搬出まで3時間ほど掛かりましたが、お客様にもお手伝い頂きスムーズに買取業務を終えることが出来ました。帰る際も、お部屋の品物もかなり減り、お客様に「これからの整理作業がしやすくなったと」感謝のお声掛けを頂きました。こちらこそ、ご利用頂き、有り難う御座いました。また、仏像などは何点かありセットで買い取りました。1点から買取できるものもありますが、当店は幅広いお品買取させて頂いていますので、まとめてお売り下さった方が高値が付く場合もあります。特に類似品がある場合はセット売却がお勧めです。まとめ買取をご希望の方は、お気軽にこちらの査定フォームこちらの査定フォームよりお問い合わせくださいませ。